ゲージ(測定器具)には様々なものがありますが、工業デザイナーがお世話になる道具のひとつに「R(アール)ゲージ」があります。Rは“radius”すなわち「半径」のことで、正式な名称は「ラディアスゲージ」です。 モノの角の丸さを半径で示す「R(アール)」は、デザイナーや設計者が比較的よく使う言葉です。例えば角を丸っこくして柔らいかたちにする時に「Rをもっと大きく取ろう」という風に言います。(逆にRを取らずシャープに仕上げた角のことを「ピン角」と言います) 「Rゲージ」は、製品の「角」の丸さを正確に測る時に使用します。写真の18枚組のゲージは、R0.75〜R5mmの範囲を0.25mm間隔で測定することができます。その使い方ですが、右の写真のように製品の角にゲージの丸い凹みを当ててみて、数字を確認します。 デザイナーがRを指定する時には、様々なテクニックを使います。例えば外形の全ての角を「R5mmくらいの丸さ」にすると決めたとします。そのモノの形が立方体ならそのまますべての角に「R5mm」と指定すれば良いのですが、立方体以外のカタチの場合「視覚補正」のため細かい調整を行うことがあります。 AとBの角はいずれも同じRなのですが、角度が異なるためBの角はAほどは丸く見えません。Cの角のほうがAの角の丸さに近く見えると思います。 実は、CではこのようにRの数値を130%に拡大する調整を行っています。 このほかにも様々な視覚補正を行いながら、結果的に狙った形に見えるようにするのがプロダクトデザイナーのテクニックです。そして製品や試作模型等が狙った(設計した)Rどおりになっているかを確認するために、「Rゲージ」はなくてはならない道具なのです。 (♨)
by padesign
| 2011-07-01 19:27
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